ZDNETは求職者がAIを使用して履歴書を作成している一方で、求人者も採用過程においてAIを活用していることについて報じています。
最近の調査では、43%の企業が2024年までに自社の採用面接を人工知能(AI)で運営する予定で、すでにその実施を開始している企業もあることがわかりました。
ChatGPTやその他のAIチャットボットに詳しい人なら、それらが簡単に履歴書を生成できることを知っています。
Resume Builderが行った調査によれば、46%の求職者が自分の履歴書やカバーレターを書くためにChatGPTを使用していることが明らかになりました。
また、78%の求職者がChatGPTを使用して作成したとき、企業からの返答率が高く、面接まで進んだと述べています。
一方で企業の求人者は、一般的にこの決定に不満を感じていません。
Resume Builder社のチーフキャリアアドバイザー、ステイシーハラー氏によると、採用マネージャーはこれらのドキュメントに非常に馴染みがあるため、ChatGPTがカバーレターまたは履歴書を書いた場合、それを判断することができると語っています。
「カバーレターや履歴書にChatGPTを使用する求職者は、履歴書作成サービスを利用する人や、すでに利用可能なテンプレートやオンラインツールを使用する人と違いはありません」
採用マネージャーはこの慣行を受け入れるだけでなく、一部はそれを積極的に採用しており、これにより求職者に新たな課題が生じる可能性があります。
専門家たちは、2024年までに企業の採用担当者の40%がAIを使って採用面接を行い、15%がすべての採用決定をAIだけに依存すると推測しています。
AIの使用方法は企業によって異なります。
AI面接は、テキストの質問やビデオの対話といった形をとり、それらは後で企業のスタッフによって評価されるか、AIのアルゴリズムによってレビューされます。
AIによる面接は無機質で自動化されている感じがあり、候補者がフィードバックのための顔の表情を読み取ることができないため、求職者にとっては難しいかもしれません。
専門家は、テキストやビデオを通じてAIの会話ボットと面接する候補者に対して、人間と話しているかのように振る舞い、事前に十分に練習することを推奨しています。
ChatGPTを筆頭とした生成AIで履歴書を作成することが一般的になると、履歴書の品質が一定レベル以上の高い状態に揃うことが予想されます。
これによって、例えば貴重な経験を持っているのに見せ方が苦手なために思うように転職活動ができなかった求職者が日の目を浴びるようになります。
また求人側も経験豊富な人材を見落としすることなく採用を検討することができるようになるため、双方に利益のある望ましい応用だといえるでしょう。
一方で、採用担当者としては、生成AIで生成された似たような履歴書が大量に届くため、自社とのカルチャーフィットを重要視するために面接にかける時間が増える可能性が高いです。
また面接はコストも大きくかかるため、求職者のパーソナリティや企業ビジョンやミッション、カルチャーへの適合性といった観点から向き不向きを算出するAIが出現してくるかもしれません。
また、法律に影響をうけやすい領域であることをビジネスを始める上では意識しておく必要があります。
特にAIを使って機械的にフィルターをかける場合であっても、性別や人種、年齢といった属性から不当に候補から外していることが発覚した場合には大きな問題となりえるでしょう。
少し極端な予測にはなりますが、上記の活用してはいけない属性を”本当に”活用していないことの透明性が立証できるようなAIが開発できれば、国のお墨付きのような形で事業を始めることができるかもしれません。
https://www.zdnet.com/article/your-next-job-interview-could-be-with-ai-instead-of-a-person/